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おひとり様シニアライフに準備しておきたいお金とは〜葬儀について〜

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人生100年時代と言われる近年、転ばぬ先の杖として老後の備えを整えておきたい所です。この終活コラムでは、おひとり様シニアライフで準備しておきたいお金について、シリーズ仕立てで紹介しています。

まず始めに、近年の厚生労働省による調査では、国内で58%の世帯、つまり過半数がの世帯が「高齢者のみ」あるいは「高齢者の一人暮らし」で生活を送っている状況が報告されています。このような傾向を知ると、現在は同居人がいる方にとっても、おひとり様で老後を迎える可能性を無視しておけません。

人生の最期を迎えるまでに起こり得るイベントに対して、おひとり様シニアライフで備えておきたい課題と資金について、コラムを通じて順番にお伝えしています。

今回のテーマは、おひとり様が旅立たれた後の葬儀について。おひとり様の場合、納骨までの弔いを第三者に依頼する必要がございます。ご本人の死生観や人付き合いによっても選択が分かれる葬儀ですが、一般的におひとり様の方が希望される葬儀を例にご紹介いたします。

ちなみに、「おひとり様シニアライフのお金のはなし」について、関連のテーマはこちらをご覧ください。

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おひとり様が葬儀の備えに掛かる資金

それでは、葬儀の備えに必要となる資金について詳しく見ていきましょう。
まず初めに、おひとり様の終活の場合、一般的なセレモニーホールを借りた葬儀を望まれるケースはほとんどありません。
・友人や家族のみで小規模な自宅葬
・火葬場での直葬

このような葬儀を望まれる場合が大半のため、小規模な葬儀に伴う費用についてご紹介します。

 

1)自宅葬の場合 : 40〜100万円

まずは親しい友人などを招いて自宅で葬儀を行う場合についての費用から見ていきましょう。

葬儀社へ自宅葬を依頼した場合、場所が自宅と言う点を除いては一般的な葬儀と変わらない流れで葬儀が行われます。
初めに、病院など亡くなった場所へ寝台車が手配され、自宅や安置施設へご遺体が移されます。さらに葬儀の打合せや火葬の手続き、遺影写真や納棺の準備なども葬儀社が行います。そのため、総合プランで一括料金が設定されている場合が多いです。また、直葬の場合と違って弔問客へ振舞いが行われる場合が多いため、料理などの接待費用やご祝儀の返礼費用が発生すると考えておくと良いでしょう。

セレモニーホールを借りた場合よりも、費用が抑えられる特徴としては、

・大きな会場の使用料が掛からない
・弔問者の数が少ないため、接待や返礼品費が抑えられる

このような点が挙げられます。

ただし、おひとり様の場合は住居を引き払って施設や病院で亡くなられるケースも多いため、あるいは自宅にも広いスペースがないため、自宅葬が選べない場合も少なくありません。なお、自宅が近隣と密接している場合には、近所への配慮も欠かせません。

セレモニーホールを借りずとも、近くに公営の斎場がある場合は多大な式場費用が掛かりませんので、「費用面で自宅葬を希望」と言う方は、一度、お近くの公営斎場を借りることも検討されると良いでしょう。

2)火葬場での直葬の場合:20〜30万円

直葬とは、お通夜や告別式などの儀式を省き、ごく数名の親しい方のみで火葬を行うことを指します。核家族化や近所付き合いの希薄化に伴い、都市部を中心に直葬が選ばれるケースが増加傾向にあるようです。直葬の大きな特徴は、やはりセレモニーホールなどを借りて行う旧来の葬儀と比較して、費用を大幅に抑えることができる点にあると言えるでしょう。

ただし、「10万円で直葬を行える」等と宣伝しているところもありますが、

・火葬料金、火葬手続き代行費
・運営の人件費
・搬送費(病院から安置所、安置所から火葬所)
・安置施設の使用料
・保管日数分のドライアイス、冷蔵庫費用
・棺、骨壷、お別れ用の花束などの物品

このような諸経費が宣伝の金額に含まれておりません。

結局のところ総額でいくら掛かるのか、全ての費用を含む見積もりを依頼しておくと良いでしょう。

3)葬儀の取り決めが行われていない場合

亡くなった方に身寄りがなく、葬儀をあげる人が不在の場合は、まずは自治体が故人の戸籍を辿って親族を探し、遺体の引き取りと火葬・埋葬を依頼する連絡を行います。また、生前の付き合いによっては近隣住民や入居施設が葬儀を引き受けてくれる場合もあるようです。

この際、託された人が葬儀費用を捻出することが困難と判断された場合(例えば生活保護を受けるほど困窮状態にあると判断された場合)には、葬祭扶助のような制度も用意されています。葬儀を行うにあたっての最低限の金額を自治体が補助する制度で、上限20万円程度で地域によって金額が定められています。ただしこの場合は、故人ではなく、葬儀を行う人の生活状態によって給付の可否が判断される制度となっていますので、注意が必要です。

さらに故人の葬儀を引き受ける方がいないと判断された場合には、死亡地の自治体がご遺体を引き取り、火葬・埋葬を行います。この場合の費用は、故人に財産が残っていれば、その財産から葬儀費用が捻出されます。全く財産がない場合は、自治体がこの費用も負担します。

「突然、全く交流のなかった遠縁の親族の葬儀を依頼されて困ってしまった」といったというケースも発生していますので、生前に葬儀についても手続きを行っておくことが望ましいでしょう。また、親族がいないとは言え、おひとり様にも生前の付き合いはあるものです。葬儀とは、遺された人のためという側面もありますので、お世話になった方との最後のお別れの儀式について、希望を伝えておきたいものですね。


今回のコラムでは、おひとり様シニアライフの葬儀について、ご紹介してまいりました。
お墓、死後の行政手続き関係の話題と合わせてご準備くださいませ。

投稿者プロフィール

大和泰子
大和泰子
一般社団法人 包括あんしん協会代表理事
株式会社 WishLane 代表取締役

【資格】
終活アドバイザー
CFP®(ファイナンシャルプランナー)
デジタル遺品アドバイザー®
高齢者住まいアドバイザー

家族に恵まれなかった幼少時代の不安と孤独を突破し、今は3世代同居でにぎやかに生活中。
一生涯のライフプランをサポートする中、独りで誰にも看取られず亡くなる顧客を何人か見送った時、幼少の頃の孤独と重なり「孤独で苦しむ人を減らしたい」と思ったのがきっかけで、おひとり様サポートを行う「一般社団法人包括あんしん協会」を設立。
5000人の保険コンサルティングの実務経験から、保険の「資金準備」だけでは足りないと実感。「お金」「心・身体」「人」のトータルサポートを目指している。実際におひとり様が病気や介護になった時、また死亡時のサポート業務を行なっている。おひとり様の終活準備の必要性を啓もうする為セミナー講師としても活躍中。
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