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飼主の死後に保健所はペットを引き取らない?ペットの安全を守るための準備をしよう

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ペットよりも先に飼い主が亡くなってしまった場合、その後のペットはどうなるのでしょうか?

動物は飼い主がいなくなれば、最終的には保健所にいくというイメージがありました。しかし、実は近年法令の変更により、ペットは保健所が引き取れなくなったのです。

おひとりさまやご高齢のおふたりさまにとって、ペットよりも先に病気になったり亡くなったりする状況は考えたくないもの。

しかし、実際に先にペットを残して亡くなってしまうケースは増えています。この記事ではペットを飼っている、これから飼うなら考えたい、飼い主の死後どうなるのか、ペットだけ残された場合の状況をご説明します。

飼い主が亡くなったらペットは引き取られる?

飼い主が先に亡くなると、ペットは基本的に施設や保健所に引き取られません。

実は動物愛護管理法が平成25年に改正されました。

保健所の対応が変わり、都道府県によっては飼われていたペットは引き取り対応を一切していません。東京都なども引き取りはしておらず、ペットの飼い主に関連する親族や知人などに管理責任を問われるのです。

平成25年の改正で保健所のペット引き取りができなくなった<

昔は飼い主がいないペットは、野良犬や野良猫のような立場に変わっていました。そのため飼育者が見つからなければ、保健所に引き取られることが通例だったのです。

しかし、実は平成25年の動物愛護管理法の改正によって、ペットは引き取りができないという取り決めに変わったのです。

その理由とは、飼い主の都合や飼い主の環境の問題により、その動物の生きるべき権利を奪われ寿命を全うできず殺処分されるという状況をなくするためです。

飼い主がいなくなろうと飼育継続が困難になろうと、飼い主を理由に動物の命を奪うことはいけないという法令に変わったのです。

動物は飼い主に命を託しており、あくまでもその動物の命を終えるときまで飼い主やその周辺の人々がきちんと飼育できるような環境を整えることが推奨されているのです。

それができなければ、そもそもペットをむやみに飼わないようにするべきだという考えを広めています。つまり、飼い主がいなければその親族が引き取る義務があり、ペットを飼育せずに捨てたら法律違反になります。

参照:保健所で終生飼養に反する理由での引き取りができなくなりました。 岡山市公式ホームページ

ペットの安全を守るためにおひとりさまや高齢者は準備が大切

ペットの本来の寿命を全うするために、たとえ今の飼い主がいなくなったとしても安心して暮らせる環境を整えることが飼い主の責任です。

今は健康に過ごしていても、突然の病気、事故は誰にでもリスクがあること。だからこそ、ペットを飼うのならほかの誰かに飼育を任せられるような状況を作っておくことがとても大切なのです。

特におひとりさまはペットとのみ暮らしているからこそ、何か飼い主自身が飼えない状況になればペットの命にも関わります。

実際に保健所が引き取りできないことから、飼い主の孤独死によりそのままペットも部屋で亡くなっていたというケースも少なくないのです。

大切なペットだからこそ、きちんと自分がいなくなった先のことも考えておきたいものです。

自身の死後にペットを任せられる人・団体を探そう

ペットの保護といえばNPO法人などの愛護団体が引き取るイメージを持っている方もいるのではないでしょうか?

実は動物愛護団体が引き取るのも野良猫や野良犬専門だったり、引き取るとしても次の飼い主が見つかりやすい若いペットがメインだったりします。

つまり、ともに年齢を重ねてきたペットほど、団体が引き取ってくれる可能性は低いのです。

ただし一部団体の中には、飼い主を亡くしたペットが暮らせる場や、里親探しを手伝ってくれるところもあります。

もし知人や遠方の家族がペットの飼育を引き受けてもらえないようであれば、早い段階から引き取り先の施設を探しましょう。

これからペットを飼うおひとりさまやおふたりさまは、まず自分たちがいなくなった後もペットが安全に暮らせる場を作れるのかどうかじっくり検討しましょう。

そのうえで早い段階からペットの預け先を見つけ、連携をとっておくことがペットを守ることにつながります。

まとめ

おひとりさまやおふたりさまにとって、ペットは我が子同然であり大切な家族です。

しかし、いざという急病や事故など、どうしても自分自身では面倒が見られなくなる日はやってきます。そんなときに、ペットの生活、命を守れるのはやはり飼い主だけです。

今ペットを飼っている方こそ、まずは万が一のことが起きても安全に生きられるようにしっかりと対策していきましょう。

ペットを飼えなくなる状況も想定したうえで、引き取り先を早めに探すことが大切です。

そしてこれからペットを飼おうと考えている、おひとりさまや高齢者世帯は、事前に自分たち以外のところでもペットが暮らせる場所の確保が大切です。ペットは可愛いという気持ちだけでは飼い続けられないものです。

命ある存在だからこそ、ペットにできるだけ負担がかからないように、準備を進めておきたいですね。

投稿者プロフィール

大和泰子
大和泰子
一般社団法人 包括あんしん協会代表理事
株式会社 WishLane 代表取締役

【資格】
終活アドバイザー
CFP®(ファイナンシャルプランナー)
デジタル遺品アドバイザー®
高齢者住まいアドバイザー

家族に恵まれなかった幼少時代の不安と孤独を突破し、今は3世代同居でにぎやかに生活中。
一生涯のライフプランをサポートする中、独りで誰にも看取られず亡くなる顧客を何人か見送った時、幼少の頃の孤独と重なり「孤独で苦しむ人を減らしたい」と思ったのがきっかけで、おひとり様サポートを行う「一般社団法人包括あんしん協会」を設立。
5000人の保険コンサルティングの実務経験から、保険の「資金準備」だけでは足りないと実感。「お金」「心・身体」「人」のトータルサポートを目指している。実際におひとり様が病気や介護になった時、また死亡時のサポート業務を行なっている。おひとり様の終活準備の必要性を啓もうする為セミナー講師としても活躍中。
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