おひとりさま 住まい 終活

【前編】シニアライフに備えた リフォームのポイント

更新日:

 

数回にわたって「老後に備えたリフォーム」をテーマに取り上げている、50代からの終活シリーズ。前回のコラムでもご紹介したとおり、65歳以上の高齢者が見舞われた事故について、統計調査から得られた結果を元にみると、

住宅で発生したケースが8割弱を占めること
住宅の場所ごとにみると「居室」「台所」が上位に来ること

と、シニアが見舞われた事故の大半が、住み慣れた住まいで発生しているとのことでした。

自宅での事故の2大原因は、転落・転倒

そして、住宅での事故が発生した原因を調べると、
ご想像のとおり「転落」と「転倒」が事故の主な原因を占めていることも報告されています。

高齢者が自宅で見舞われた事故の原因として最も多かったのは「転落」で、自宅で起きた事故のうち約3割。
次いで「転倒」が自宅内事故の約2割を占めるとされています。(独立行政法人国民生活センターによる報告を参考)

具体的な例でみると、

・階段を踏み外して転倒、転落した
・トイレへ行く際にベッドから転落、転倒した
・じゅうたんやバスマット、毛布に足をとられて転倒した
・段差でつまづいて転倒した

といったトラブルが主な例として報告されています。このような事故は、いわば「今までなら、なにも問題なく暮らせていた日常の延長」で発生したトラブルに他なりません。住み慣れた家だからこそ「危険である」と気付きにくい段差や階段ですが、わずか数センチの段差が転倒の元に。

 

怪我をきっかけで寝たきりに繋がるリスクを回避するためにも、段差を減らすリフォームは、しっかり検討しておきたいテーマでしょう。

 

バリアフリーの工事は、規模に応じて、段階的に。

 

シニアライフを迎えるにあたって、階段・段差を減らすことの効果について、ご理解いただけましたか?

とは言え、事故の発生源となりやすい段差は全て撤廃できたらベストかもしれませんが、工事も大規模になるもの。「いよいよ体力の衰えを実感しはじめたら施設暮らしを検討している」という場合は、完全バリアフリー化に大きな費用を掛けることは尚更現実的ではありません。

そこで、ご自身がどれくらいの状況になるまで自宅で暮らしたいか、理想のシニアライフと照らし合わせながら、段階的に段差を減らすリフォームという選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

 

①スロープを取り付けるプチリフォーム

 段差にスロープをつける工事は、数時間程度で完了する場合も。「寝室とトイレの導線上で、夜間も必ずとおる場所」などを重点的に、スロープを設置するようなプチリフォームはすぐにも検討できそうな見直しです。

 

②登りやすい階段へ「段差半分工事」

2階建て以上の戸建てに住われている場合、日頃の生活はワンフロアで完結するスタイルへ見直すことが最適ですが、荷物の出し入れや掃除の際に、どうしても2階へ上がる場合もあるかもしれません。

そこで、ひとステップあたりの段差を少なくする「段差半分工事」という選択肢も。その分、階段の数は多くなりますが、小幅で少しずつ登れる階段へ見直すような工事が行われます。あるいは、階段の勾配を緩やかに付け替えるような工事もありますが、この場合は間取りにも影響を及ぼすため、大規模リフォームに含まれるような工事です。

やはり「どれくらいの年齢まで自宅で過ごしたいか」「リフォーム費用をかけて、住み継ぐ人へ渡したい家かどうか」といった思いを考慮した上での工事となりますね。

 

③フラットな床面への大規模リフォーム

「生涯、この家で暮らしたい」「自分が住まなくなっても、バリアフリーの家として賃貸・売却したい」という思いがあるならが、フラットな床面へ大規模リフォームする選択肢も。床材を一度すべて取り払ってから、下地となる部材を足すことでマンションのように玄関から全ての部屋までがフラットな床面へ張り替える工事を行うお家もございます。

ここまで三段階に分類して、階段のリフォームについてお伝えしましたが、ご自身のライフステージに伴ってどの程度の見直しを望むか、イメージが湧いてきましたか?

 

③きょうから出来る、転倒リスクの回避

最後に、段差に関するリフォームの話題に加えて、今日からできる「つまづき・転倒リスクの回避」の工夫についてお伝えしたいと思います。そのポイントとは些細なことで効果大な「床に何も置かない習慣づくり」です。

とくに高齢者は、ちいさな段差でも大きな怪我に発展しやすいとお伝えしたとおり、

・後で読もうと置いていた新聞、雑誌
・片付け途中の荷物や空箱
・こたつ布団などの敷物

といった、目で見えている障害物でも侮れません。
避けられると思って、つまづいて転倒、怪我へ」と多くの事故の発生源となっているのです。

床には物を置かないことを自宅のルールにして、安全かつ気持ちもサッパリ気持ち良いお片づけ習慣は、今日からでも取り入れられる行動です。リフォームの検討と合わせて、実践していきたいですね。

投稿者プロフィール

土屋福美子
土屋福美子
一般社団法人 包括あんしん協会理事
株式会社 WISHLANE 取締役

【資格】
ファイナンシャルプランナー
終活アドバイザー
高齢者住まいアドバイザー
デジタル遺品アドバイザー

お金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのあなた人生のスパイスとして一生涯サポートしています。

約5000人の保険コンサルティング実務経験から
「お金、心、身体」のトータルサポートが必然。
あなたの心からの笑顔と実現力を引き出すライフナビゲーター。
お問い合わせ
セミナー案内
終活サービスのご案内

-おひとりさま, 住まい, 終活

Copyright© 包括あんしん協会 , 2022 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.