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親の住まいと終活、相続① 親に相続対策を切り出す方法

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親と相続について話し合うことは、デリケートな問題です。親が「まだ相続対策をする必要はない」と考えていたり、金銭の相続の話にあまり乗り気でなかったりと、話し合いがなかなか進まない家庭もあります。

しかし、親の介護が必要になった際や老後の資金のこと、さらには今住んでいる家など、相続について早めに話しておきたいことは複数あります。

この記事では親が元気なうちに、相続についての話題を切り出すためのコツや、相続に興味を持ってもらうための方法をご紹介します。

親と相続について話し合う重要性

親と相続について、話しておくことはとても重要です。その理由は、兄弟などの親族同士で相続トラブルを起こさないためです。

たとえば、親がしっかりと遺言書を残しており、兄弟に相続させる物や金銭の割合をあらかじめ決めておけば、争いを避ける事につながります。

相続は基本的に親の遺言がなければ、誰が何を相続するか話し合いで決める事になりますが、それぞれが法定相続分の主張をします。しかし、不動産など法定相続分通りに分ける事が難しい場合や、不動産はいらないが現金で欲しいなどの主張から親が亡くなったあとに、相続が原因で兄弟が不仲になる例もめずらしくないのです。

相続財産のほとんどが、実家の不動産の場合で相続税がかかる場合は、相続税の納税資金をどうするかについてもトラブルにもつながってしまいます。親が元気なうちに相続財産はどんなものがあるのか、相続評価額はどのくらいになるのか把握しておく必要があります。対策を話し合い、早めに行動することが重要です。

相続につなげやすい3つの話題

親の中には、生前のうちから死後の話をすること自体、縁起が悪いことだと相続の話を嫌がる方は多くいます。

そこで、いきなり直接的な質問をするのではなく、親に相続について興味を持ってもらえるような話や、相続につなげやすい話題から始めましょう。

親と話すときに相続の話題へとつなげやすい3つのテーマをご紹介します。

親の病気や介護の話

病気や介護の話題は、将来に対する考えや資産について知る事が出来ます。病気など万が一の事態の際に資金をどこから支払うのか、自宅で過ごしたいのか、介護の際に施設に入るとしたら家をどうしたいか希望を聞いてみましょう。

「お母さんたちのかかりつけの病院はどこ?」と質問して、普段から主治医や病院を把握しておくことも大切です。また、そこから「〇〇さんのお母さんが急に脳梗塞で倒れてそのまま亡くなったんだって。相続の準備とか実家をどうするかとか、何も決めてなかったから手続きに時間がかかったらしい」と具体例を伝えてましょう。

また、ほかの兄弟が帰省してくるタイミングも、相続の話し合いをするベストタイミングです。兄弟同士で協力しながら、お互い納得のいく相続について話し合っておきましょう。

相続トラブルの例

身近な人の相続トラブルの例は、周囲で起きた相続トラブルから自分たちの相続について話し合うきっかけを作ることもおすすめです。兄弟同士で遺産相続で揉めてしまい、兄弟仲が悪くなってしまった例や、絶縁など大きな問題につながるケースもあります。

親にとって兄弟の不仲は避けたいものです。親が知っている人物が、相続がきっかけでトラブルになったと知れば、もし自分たちが同じ立場になったらどうなるのかイメージしやすくなります。

将来兄弟でトラブルになりたくないから、ぜひ相続について考えてほしいと伝えてみましょう。

子供(孫)の受験や将来の話題

親に孫の将来について伝えて、相続の贈与の話につなげる話題もおすすめです。孫がこれから成長して大学や専門学校に入学する際に、かかる費用について相談してみましょう。

可愛い孫のためにできることは協力したいと考える祖父母は多くいます。そこで、相続の負担を軽減するために、生前贈与について話し合ってみましょう。

生前贈与は財産を無償で渡すことで、相続税の節税対策によく使用されています。生前贈与は年間110万円が非課税になる「暦年贈与」があります。

たとえば、孫に毎年110万円ずつ贈与するのであれば、10年で1100万円を無税で受け取れます。ただし、税制改正で暦年贈与の廃止の検討の話しもあります。この贈与によるメリットを今後享受出来なくなる可能性があります。

親から相続に興味を持ってもらう方法

なぜ相続対策が大切なのか、理由を知ったうえで当事者意識を持ってもらうことが、親に相続対策をお願いするきっかけになります。
親の介護の貢献度を考慮して、相続についても理解してもらえるために、次の3つのポイントを取り入れてみてはいかがでしょうか。

相続セミナーに参加する

具体的に相続税がどのくらいかかるのか、相続財産をどのように分けたらよいかを把握している方は多くありません。相続をより具体的に準備してもらうため、親子で相続セミナーに参加してみましょう。

相続の実態を知ることで、対策の実行をするきっかけになります。相続セミナーは各地域で無料開催されていることも多く、最近ではオンラインで自宅にいながら参加できるセミナーもあります。

相続対策をしないリスクを伝える

相続対策をしないことは、どんな不利益が考えられるのかリスクを伝えることも、対策のために動いてもらうきっかけになります。相続対策をせずに相続が発生すると、相続税の負担が増えてしまうだけでなく、納税の為に自宅を売却して資金を作らなければならなくなったなど、生活に影響が出てしまう事もあります。

特に親の家などを引き継ぐことは翌年に莫大な相続税が発生することもあり、普段仲の良い兄弟でも不仲になるリスクがあります。

そうしたトラブルを避けるために、事前から準備が必要だと伝えてみましょう。具体的な相続対策は、生前贈与や不要な不動産を処分すること、保険の契約、解約などが代表的です。

また、仏壇やお墓の生前購入、墓じまいをするかなど、供養に関することも相続対策として話し合うことをおすすめします。

財産目当てではない理由を説明する

相続と聞くと、子供が親から財産を奪おうとするといったネガティブなイメージがつきものです。まずは親の誤解を解くために、財産目当てではないと理由を説明しましょう。

相続対策は、親が亡くなったあとの家の処分など遺産や遺品について、スムーズに手続きするために必要なことです。こうした考えを誠心誠意伝えることで、親の相続に関する誤解を解きつつ、家族全体が仲良く円満に相続するための準備につながるのです。

まとめ

相続の話題はデリケートなものですが、親が元気なうちに話し合いをすることがトラブル防止につながるのです。

相続に関する知識を深めて、両親と子供たちお互いが納得のいく相続対策を始めましょう。

投稿者プロフィール

大和泰子
大和泰子
一般社団法人 包括あんしん協会代表理事
株式会社 WishLane 代表取締役

【資格】
終活アドバイザー
CFP®(ファイナンシャルプランナー)
デジタル遺品アドバイザー®
高齢者住まいアドバイザー

家族に恵まれなかった幼少時代の不安と孤独を突破し、今は3世代同居でにぎやかに生活中。
一生涯のライフプランをサポートする中、独りで誰にも看取られず亡くなる顧客を何人か見送った時、幼少の頃の孤独と重なり「孤独で苦しむ人を減らしたい」と思ったのがきっかけで、おひとり様サポートを行う「一般社団法人包括あんしん協会」を設立。
5000人の保険コンサルティングの実務経験から、保険の「資金準備」だけでは足りないと実感。「お金」「心・身体」「人」のトータルサポートを目指している。実際におひとり様が病気や介護になった時、また死亡時のサポート業務を行なっている。おひとり様の終活準備の必要性を啓もうする為セミナー講師としても活躍中。
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