山平眞理子さん
友人の死がおひとりさま終活士に関心を持ったきっかけ
私がおひとりさま終活士を志したきっかけは、学生時代から続く大切な友人の死でした。
ある年の正月が過ぎた頃、一枚のはがきが私のところに届いたのです。
その内容は、前年の4月に学生時代の友人が亡くなったという知らせでした。差出人は彼女と同じ苗字ですが、お母さまなのかご家族なのか判断できませんでした。
そこで電話をかけてみると、電話に出たのは友人のお兄さんの奥様だったのです。実は友人のご両親やご兄弟はすでに亡くなっている状況だったそう。
友人は、東京でたった独りで生活していたため、お兄さんの奥様から連絡が届いたという経緯でした。私が友人に出した年賀状が奥様のところに転送されたことで、奥様が亡くなったという知らせのはがきを出してくれたのです。
友人はおひとりさまで旅立った
友人は将来バレエをやりたくて、大分から東京の大学に入学したと言っていました。所属バレエ団の講師や衣装を縫う仕事、単発のアルバイトなどでそこから48年生活をしていました。
夢を追い続ける友人に私は「結婚しないの?」と尋ねたこともありましたが、「お前はバレエを続けてもいいよって言ってくれるような人がいないのよ」と少し寂しそうに笑うだけ。毎年友人がバレエをしている写真を載せた年賀状を送ってくれることが通例でした。
病気が判明してからもギリギリまでバレエ教室をしていたそうですが、おひとりさまだった友人が亡くなったあと私にまで知らせが届くことはなかったのです。友人が亡くなったことに気づくまで、1年近い時間が経過したことに深い悲しみを抱きました。
ご両親やご兄弟が既に亡くなっていて身寄りがなかった友人でしたが、お兄さんの奥様によると「それでも、東京でのお葬式には何人も来てくれたんですよ」とのこと。私はずっと知らないまま、お別れにも行けなかったのです。
おひとりさまだった友人の不安を減らしたかった後悔
私は3年前に終活アドバイザーの資格を取得していました。68歳になった私は人生のエンディングについて考えるようになり、終活という言葉が広がりを見せていく中で終活アドバイザーの勉強を進めたのです。
それにも関わらず私は友人が亡くなるまで、会うこともなく死にも気づけなかった。
結婚せず夢に向かって努力を続けた友人を、きちんと見送りたかった。おひとりさまで生活する友人の不安を少なくしてあげたかった。そんな後悔があった私は人生のエンディングについて考えるようになりました。
ご両親もご兄弟もいない、個人経営のバレエ教室を続ける友人が将来の不安を抱えていないわけがないと、当時気づけなかった私。友人に「わたし終活アドバイザーの仕事をしているのよ。何か手伝えることはない?」と言わなかったんだろうと後悔しても足りません。
おひとりさま終活士の勉強もスタートした
孤独死した友人の状況を目の当たりにした私は、現在おひとりさま終活士の勉強もはじめました。
友人のようなおひとりさまの不安を少しでも解消し、より良い今、より安心できる明日のお手伝いをさせていただきたいという気持ちが生まれたのです。
たった一人の大切な友人を生前のうちにお手伝いできなかった自分の後悔の念を、今の仕事に活かしたいと思っています。
友人のようなおひとりさまの不安を解消できるようなお手伝いがしたいです。1人では解決できないような問題も、誰かに相談することで新しい道が見つかるかもしれないと信じています。
そのお手伝いには、終活に関する専門知識があってこそだと思います。ただ相談に乗るだけでなく、本格的なアドバイスができる。今の終活についての悩みについてしっかりと寄り添えるような仕事がしたいのです。
おひとりさま終活士協会から・・・
おひとりさま終活士とは?
おひとりさま終活士は、「生涯自分らしく生き、自分らしく仕舞う為の支援とアドバイス」をするためのオンライン講座です。
勉強も資格検定もオンライン受講ができるため、仕事と両立しながら終活知識を学べます。
おひとりさま世帯は次のようなさまざまな悩みに直面しています。
・入院時の保証人がいない
・認知症などで認知機能が低下したときの後見人探し
・介護や入院手続きの申請
・亡くなったあとの遺体の引き取り
・亡くなったあとの公共料金などの解約といった事務手続き
おひとりさまだからこそ考えたいリスクに備えて、生涯設計をサポートすることが目的です。
特徴1.セカンドライフプランを一緒に作って自分らしく生きるをサポート
おひとりさまが悩みに直面しても、自分らしく生きるためには老後についてのセカンドプランをしっかり作ることが大切です。
いつどのように過ごすのか、具体的に考えていくことで緊急時や環境、体調の変化でも対応しやすくなります。
また、エンディングノートの作り方も学べるため、おひとりさまの老後への不安を軽減し、今やりたいことと向き合うサポートができるのです。
特徴2.終活の専門家としてアドバイスができる
認知症、介護、死後の手続きなど、おひとりさまに向けたアドバイスだけでなく、親後さんにも学んだ情報を伝えられることがおひとりさま終活士の特徴です。
そもそも認知症や介護、死後の手続きについて、どこに相談すればいいのかわからないというシニアの方は少なくありません。そんな方々に寄り添い、不安を解消するお手伝いができる資格です。
特徴3.上級資格講座はビジネスサポートもあり
おひとりさま終活士は初級と上級があります。仕事として本格的に活動したい方は、上級資格講座で資格を取得するとビジネスサポートを受けられます。
また、資格取得のあとも資格者同士で情報を交換できるようなコミュニティが用意されていて、お互いに知識を高めるようなスキルアップが目指せます。
オンラインの講座だからこそ、時間、場所を選ばずに勉強を続けられるため、無理なく終活についての知識を深められます。