終活と切っても切り離せない生命保険には、『契約者』『被保険者』『受取人』の３者が登場することは前回お伝えした通りです。
バックナンバー⇒【生命保険の登場人物】（https://anshins.or.jp/)
今回は、３者の関係によって異なる「保険金にかかる税」についてお話ししましょう。
この件に関する３者の特徴を簡単にまとめると以下の通りとなります。
☆契約者 ：保険料を負担する人であり保険契約の所有者
☆被保険者：保障の対象となる人
☆受取人 ：保険金を受け取る人
生命保険の保険金は、被保険者が保険金の支払い事由に該当する状態となった場合、
もしくは当該契約が満期を迎えた場合（満期保険金がある契約に限る）に、
受取人に対して支払われます。
その際、発生する税の種類は「相続税」「所得税」「贈与税」の３種類です。
このとき、受け取った保険金が
- 被保険者が死亡したことによって生じた保険金
- 契約が満期を迎えたことによって生じた保険金
- 被保険者が高度障害や特定疾病など治療や介護を要する状態になったことによって生じた保険金
の別によっても取扱いが異なります。
まずは①の、死亡保険金を受け取った場合について表にまとめてみました。
| 税の種類 | 契約者 | 被保険者 | 受取人 |
| 相続税 | Ａ | Ａ | Ｂ |
| 贈与税 | Ａ | Ｂ | Ｃ |
| 所得税 | Ａ | Ｂ | Ａ |
「相続税」の課税パターンにおいては、
契約者（であると同時に被保険者でもある）Ａさんが死亡したことによって、
遺族であるＢさんが保険金を受け取っています。
この場合、Ａさんの財産がＢさんに相続されたとみなされて「相続税」の課税対象となります。
「贈与税」の課税パターンにおいては、
単純にＡさんの財産がＣさんに渡された、つまり贈与が発生したとみなされます。
保険金の発生原因はＢさんの死亡ではありますが、課税関係においては
実はそこは関係なく、あくまで資金がどのように流れたかにのみ注目します。
「所得税」の課税パターンにおいても、
保険金の発生原因がＢさんの死亡であることとは関係なく、
Ａさんの投資（保険料負担）によって、Ａさん自身に所得（保険金）が発生したとみなされます。
この場合、受け取った保険金額と支払った保険料累計額の差額が所得額です。
長くなって来ました。
②の満期保険金と
③の治療や介護のために受け取る保険金の課税関係については
次回、【保険金にかかる税金（後編）】でご紹介しますね。
ファイナンシャルコーチ 佐藤名ゝ美
投稿者プロフィール
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一般社団法人 包括あんしん協会理事
株式会社 WISHLANE 取締役
【資格】
ファイナンシャルプランナー
終活アドバイザー
高齢者住まいアドバイザー
デジタル遺品アドバイザー
お金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのあなた人生のスパイスとして一生涯サポートしています。
約5000人の保険コンサルティング実務経験から
「お金、心、身体」のトータルサポートが必然。
あなたの心からの笑顔と実現力を引き出すライフナビゲーター。
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