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緊急時連絡先リストを用意しよう。リストの作り方や保管方法について

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終活は葬儀やお墓、遺産のことだけでなく、これまでの人間関係を見つめなおして整理するきっかけになります。
老後のケガや病気、災害に備えて緊急時連絡先リストを作りましょう。

もしもの時に連絡先リストがあれば、自分が連絡できない状態になった場合でも緊急時や死後に連絡をとってほしい相手を家族や知人に伝えることができます。
生前にも死後にも役立つ、緊急連絡先の作り方や保管方法をご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

緊急時連絡先リストとは?

緊急時連絡先リストとは、入院やケガ、災害時といった万が一の事態が起きた時、連絡をとりたい相手をまとめたものです。
近年、連絡先はスマートフォンなどの携帯電話の電話帳で管理している人が増えています。

電話帳に登録しているからと、改めてお世話になった方々のための連絡先をまとめている人は少なくなりました。
しかし突然の病気やケガの際、手元にスマートフォンや携帯電話があるとは限りません。

緊急時連絡先リストを作ることで、スマートフォンや携帯電話の紛失や盗難などのトラブルにも対応できます。
また、緊急時にご家族や周囲の人々がリストを確認しやすいメリットもあります。

自身が亡くなった後に、お世話になった方々や友人など連絡してほしいリストを作ると、残された遺族の負担も減らせます。
健康なうちにできる終活準備の1つとして緊急時連絡先リストを作成して、家族に共有しましょう。
おひとりさまの場合も、いざという時には身元保証人や後見人から、必要な相手に連絡してもらうことが可能です。

緊急時連絡先リストを作るメリット

緊急時専用の連絡先リストを作ることは、健康に何らかの問題が起きた時や、亡くなった後の連絡をスムーズにするメリットがあります。
すでにある電話帳やスマートフォンや携帯電話のデータがあれば大丈夫とは限りません。
リスク管理として、連絡先リストを用意するメリットを具体的にご説明します。

入院・手術時の医療同意者へすぐに連絡できる

緊急連絡先は、突然のケガや入院、手術の際に医療同意者へスムーズに連絡できるメリットがあります。ご家族がいらっしゃる場合は通常、ご家族が緊急連絡先となり医療同意者となります。

ご家族がいらっしゃらないおひとり様は、緊急連絡先を事前に決めておく必要があります。緊急連絡先が医療同意者を引き受けなければ、すみやかに治療や手術を受けられず、病状が悪化するリスクが高まりることになりかねないからです。

同意者がいなければ、すみやかに治療や手術を受けられずに、病状が悪化するリスクが高まります。

災害時の連絡がとりやすい

おひとりさまの老後で気を付けたいリスクが、突然の災害に巻き込まれた時です。
地震や火事といったトラブルの際に、緊急連絡先リストがあると安心です。

災害の影響でスマートフォンや携帯電話を紛失してしまった際も、紙やデジタルデータでリストを残しておけば連絡もスムーズです。
その後スマートフォンに連絡先を入力する際も、あらかじめ緊急連絡先リストがあれば復旧もすみやかです。

死後に家族や葬儀社へすぐ連絡できる

死後に家族や親戚、知人など、まず知らせてほしい相手のリストがあると安心です。
ほかにも、希望する葬儀社を連絡先リストに入れておけば、死後に望む形の葬儀を行ってもらいやすくなります。

近年では終活の1つとして葬儀の方法やお墓、埋葬のことまで、事前に自分が希望する形でエンディングノートに残す人が増えてきました。
緊急連絡先リストは、最後まで自分の希望を叶えてもらうためのリストでもあります。

緊急時連絡先リストの作り方

緊急時の連絡先リストは、自分との関係性と、どんな状況の時に連絡をとってほしいかを書き記すことがポイントです。
具体的なリストの作り方は次の通りです。

連絡先をリストアップする

  • かかりつけ医
  • 入院やケガの時にサポートを頼みたい人
  • 親戚・子供などもしもの時に真っ先に知らせる必要がある人
  • 葬儀に呼びたい知人や友人(グループで仕分けしてその代表者からグループ全員に連絡をしてもらうリスト作り)
  • 埋葬まで終わった後にお知らせしたい方(生前のうちに関わっている人々との連絡先だけでなく、死後に連絡をとってほしい方のリスト作り)

できるだけ続柄や勤務先など、詳細な情報を記しておくと、連絡をとる人の負担を減らすことができます。

特にかかりつけ医は万が一の病気や手術の時に、紹介状の作成やカルテの提供などでお世話になります。
本人が病気やケガで動くことが困難な場合も、代理人が迷わず連絡できるよう忘れずに医療、介護関係の方々も連絡先リストに入れておくと安心です。

書面やデジタルデータにまとめる

緊急時連絡先リストは、紙に残すだけでなくデジタルデータでも保管しましょう。
紙は紛失のリスクがあり、水濡れや火事などで消失する可能性があります。

そんな時でもデジタルデータにして、USBに保管するか、オンラインデータとして保管しておけば安心です。
高齢でご自身ではデジタルデータ化が難しい場合は、パソコンを活用できる子供に協力してもらいましょう。
スマートフォンや携帯電話の電話帳だけでは補いきれない、続柄や仕事先、関係性などのメモも残せるところが、専用の連絡先リストを作るメリットです。

おひとり様こそ終活の準備が必要

子供がいるけれど疎遠になっていたり、生涯独身だったりといったおひとり様は、亡くなった後に緊急連絡リストを誰にも確認してもらえない可能性があります。

もし、急に具合が悪くなり緊急入院することになった場合、身元保証人がいなければ病院で入院を断られるケースもあるため、将来のリスクに備えて元気なうちに緊急連絡先や身元保証を託せる人や専門業者に依頼しておくことをお薦めします。

死後に連絡してほしい方のリストを託せば、亡くなったことを間接的にお知らせできます。

おひとり様だから連絡先が必要ないと考えず、これまで関わった人々ときちんとお別れをするために緊急連絡先リストを作ってみてはいかがでしょうか。

おわりに

緊急連絡先リストは、病気やケガだけでなく突然の災害時も役立ちます。
そして、余命があるうちにお別れをしたい方に連絡をとったり、葬儀に呼びたい方に声をかけたもらったりする際にも役立ちます。

リスト作成を通じて、その人との関係性や思い出を家族に共有するきっかけにもなります。
心残りを減らし、自身の身の回りや心を整理しましょう。

投稿者プロフィール

土屋福美子
土屋福美子
一般社団法人 包括あんしん協会理事
株式会社 WISHLANE 取締役

【資格】
ファイナンシャルプランナー
終活アドバイザー
高齢者住まいアドバイザー
デジタル遺品アドバイザー

お金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのあなた人生のスパイスとして一生涯サポートしています。

約5000人の保険コンサルティング実務経験から
「お金、心、身体」のトータルサポートが必然。
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