冬は健康に気をつけたい季節です。それだけでなく、怪我のリスクも高まるシーズンです。
冬に多いシニアのトラブルこそ、室内外ともに転倒がとても多くなります。シニアの転倒トラブルを予防して、日々の健康を守りましょう。
冬は高齢者の転倒に要注意
冬の高齢者は、転倒による怪我に要注意です。冬に転倒事故が増えると言えば、路面の凍結を真っ先にイメージする方が多いのではないでしょうか?
実は冬の凍結による転倒だけでなく、厚着になることで身動きがとりづらく、バランスを崩しての転倒も多く見られます。
特に高齢者は体力や筋力が低下しているため、冬の転倒のリスクが高いのです。ほかにも、さまざまな転倒の原因になる事柄があるため、日頃から注意して過ごしましょう。
冬の外出時の転倒リスクと予防
冬の外出時に起こりやすい、転倒リスクをご紹介します。
- 道路の凍結で滑る
- スロープや階段、店内が濡れていることによる転倒
- 冬の強風による転倒
冬の転倒リスクでもっとも気をつけたいのは路面の凍結です。普段雪が積もらないエリアでも、気温が下がると路面が凍結して、スケートリンクのように滑ってしまうことがあります。
腰を打ってしまったり、とっさに手で庇えなかったりすると、大怪我につながる原因になります。
そして、路面の凍結だけでなく、雪がない日でも店内の床が濡れていたり、スロープや階段がすべることで転倒するリスクも高まります。
特に階段は高低差があり、高いところから落ちることで命に関わる怪我になるケースも起こり得るのです。
特に外が凍っていないときほど、滑って転倒することはないと油断してしまいやすいものです。しかし、冬は道路が濡れており、そのまま入店することで床が滑りやすくなっているのです。
お店の中で転倒した結果、硬い床に体を打ちつけてしまえば大きな怪我につながるのです。
また、強風に煽られてすべり、そのまま転倒するといった事故も起こりやすい時期です。
冬の家の中での転倒リスクと予防
家の中でも、冬は転倒リスクが高いため注意して過ごしましょう。
- カーペット・マットで滑っての転倒
- 暖房器具のコードにつまづく
- 厚い靴下などの厚着による階段の上り下りによる落下
冬場の室内は、暖房器具による転倒リスクに要注意です。特にカーペットやマットなどの布は、滑ってしまう原因になります。
普段フローリングの部屋だと、カーペットのみで滑り止めがないものを選んでしまうと、そのままカーペットに足を取られてしまいます。マットやカーペットを敷くのなら、すべり止めを下に敷くなどして、怪我対策をしましょう。
ほかにも、電気毛布やストーブといった電源コードに足が絡まって、転倒してしまうこともあります。冬場は暖房器具によって、いつもより室内にコードや家電類が増えるため、うっかりつまづいて転ばないように、歩く際は周囲に気を配ってください。
階段の上り下りも普段より厚着になっているため、足元が見えづらくなる分いつも以上に慎重に動くことが大切です。
高齢者が転倒してしまったときの対処
万が一、高齢者が転倒してしまったときは、すばやい対処が必要です。
最悪の場合、骨折などの大怪我や、頭部強打による脳出血といった、大きな病気につながる可能性も考えられるのです。
骨折の可能性・出血が多ければすぐに受診
転倒したあとに、強い痛みがあったり出血が多かったりすれば、すぐに受診しましょう。
特に出血が少なくても、外での転倒はそこから雑菌が入り込み、感染症につながるケースもあります。
ただ転倒したからと油断せず、体が痛むようなら早めに受診しておくと安心です。もしかしたら骨にヒビが入っているなど、思わぬ大怪我をしている可能性も十分にあります。
頭部を打ったら48時間体調の変化を見る
もし頭部を打ちつけたのなら、48時間は体調の変化を見守りましょう。
家族に頭部をぶつけたことを伝えて、いつもと様子が違ったら受診したいと相談しておくことをおすすめします。
特にめまいがする、頭痛が続く、ろれつが回らないなどの症状は、脳出血や脳卒中などの病気のリスクが隠れています。
思い当たることがあれば、いち早く受診しましょう。
何度も転倒するのはほかの病気の可能性も考える
冬場に限らず、足がもつれてよく転倒してしまったり、なにかと周りの物につまづいたりするのは、ほかの病気のリスクも考えられます。
特に足腰が弱っていると、何かとつまづきやすくなってしまうもの。とっさのときもバランスがとれず、顔から転倒するといった大怪我につながることもあります。
まとめ
転倒によるリスクは、怪我だけでなく命に関わる病気につながる可能性もあります。
冬は特に道や店内が滑りやすかったり、家の中につまづきやすい
コードがあったりと、環境の変化が起こりやすいタイミングです。
だからこそ、自分の身を守るために日頃からストレッチや軽い筋トレをするなどして、転倒による怪我防止に努めることも重要です。
投稿者プロフィール
-
一般社団法人 包括あんしん協会代表理事
株式会社 WishLane 代表取締役
【資格】
終活アドバイザー
CFP®(ファイナンシャルプランナー)
デジタル遺品アドバイザー®
高齢者住まいアドバイザー
家族に恵まれなかった幼少時代の不安と孤独を突破し、今は3世代同居でにぎやかに生活中。
一生涯のライフプランをサポートする中、独りで誰にも看取られず亡くなる顧客を何人か見送った時、幼少の頃の孤独と重なり「孤独で苦しむ人を減らしたい」と思ったのがきっかけで、おひとり様サポートを行う「一般社団法人包括あんしん協会」を設立。
5000人の保険コンサルティングの実務経験から、保険の「資金準備」だけでは足りないと実感。「お金」「心・身体」「人」のトータルサポートを目指している。実際におひとり様が病気や介護になった時、また死亡時のサポート業務を行なっている。おひとり様の終活準備の必要性を啓もうする為セミナー講師としても活躍中。
最新の投稿
- ペット終活2024年5月18日親がペットを飼育出来なくなったらどうなる?
- おひとりさま2024年4月19日飼主の死後に保健所はペットを引き取らない?ペットの安全を守るための準備をしよう
- おひとりさま2024年4月12日おひとりさまや高齢者がペットを飼えなくなる状況とは?
- おひとりさま2024年3月29日おひとりさまや高齢者がペットを飼いたい時に必要な準備とは?