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バルーン葬とは?葬儀の流れ・メリットや注意点を紹介

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亡くなった後の埋葬方法は、さまざまな種類があります。近年ではご自身が亡くなった後に骨壺の中や納骨堂に入るのではなく、自然と一体化できるような自然葬を望まれる方が増えています。

その中でも注目されている新しい埋葬方法がバルーン葬です。名前のとおり風船で散骨する方法で、広々とした空、宇宙の生命の1つに戻るという考えのもと、風船や気球を使ってご遺骨を空高くへと運びます。

この記事ではバルーン葬の基本的な流れ、メリットやデメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてはいかがでしょうか。

バルーン葬とは?

バルーン葬とは粉骨したご遺骨を入れたバルーンや風船を、宇宙の成層圏にまで飛ばして散骨するという自然葬の1つです。故人がいつでも空から見守っているという、自然と一体化したかのようなご遺骨の供養ができます。

現在ではバルーン葬を行っている業者に依頼して、許可されているエリアから風船やバルーンにご遺骨を乗せて、大空へと葬送します。

バルーン葬の主な流れ

バルーン葬の流れは業者によって少し異なりますが、基本的なやり方は共通しています。バルーン葬の手順を見ていきましょう。

  1. 許可を受けた葬送場所に集合する。
  2. ご遺族がバルーンへ遺灰や粉骨したご遺骨を入れる。
  3. ヘリウムを注入した巨大バルーンを作る。
  4. 黙とうとお別れの挨拶をする。
  5. バルーンを持って全員で空に葬送する。

ヘリウムが入ったバルーンを放つと、宇宙に向けて高度30~50キロ上空の成層圏の付近まで上がっていきます。気圧の関係でバルーンはどんどん膨張して、はるか上級で破れて宇宙空間に散骨されるのです

バルーンが成層圏に届いた様子が確認できる写真や映像をもらえることもあり、上空から見た青く美しい地球の様子を見られます。

バルーン葬は厚生労働省や環境省、法務省などが定めている法的な問題をクリアしている、特定のエリアでのみ打ち上げ可能です。

周囲に迷惑がかからない広さ、順調にバルーンが上昇する環境が整っていることではじめて、バルーン葬が実行できます。

また、場合によってはご遺骨のすべてではなく、一部の分骨をペンダントやミニ骨壺に入れるといった手元供養をすることも可能です。

バルーン葬の費用は業者によって違いがあるものの、ご遺骨を粉末にする費用と、バルーンの打ち上げの費用を合わせて、平均20~40万円と言われています。従来の埋葬方法である、墓石と墓地の両方を購入する形であれば費用は数百万円がかかることがめずらしくありません。

そこで、費用をおさえた供養方法を選びたいといった方にもおすすめです。

バルーン葬のメリット

バルーン葬にはさまざまなメリットがあります。

空が好きな故人の願いを叶えられる

バルーン葬は飛行機が好きな方やパイロットなど空にまつわる仕事をされていた方、空や宇宙が好きな方に人気の自然葬です。

肉体から魂が離れて自由に動けるようになった状態でこそ、鳥のように空高く飛びたいといった希望を叶えられることがバルーン葬の魅力です。

宇宙も地球もこの世界に存在する生命の1つであり、ずっと続く生命の循環の中に戻っていけるのです。

宗教にこだわらない葬送

バルーン葬は宗教宗派、人種を問わない自由な葬送方法です。たとえば中の良い友人同士で一緒に供養されたいといった場合、宗教や宗派が異なると同じ墓地で眠ったり、墓に入ったりすることがむずかしいケースもあります。

しかしバルーン葬であれば宗教のしがらみが一切なく、いっしょに空高くに葬送されるという方法を選べます。宗教にこだわらず、宇宙へ散骨するという壮大なロマンを感じられる方法としてバルーン葬が注目されています。

墓を用意しない供養方法である

バルーン葬はお墓を必要としない供養方法です。そのため、お墓を新しく建てる費用の負担や、お墓を管理するご遺族の手間を軽減できることもバルーン葬が選ばれている理由なのです。

バルーン葬はすべての費用を合わせて40万程度におさまるため、数百万がかかるお墓の建墓よりも費用をおさえられます。

近年、少子高齢化や首都圏への人口集中の影響で、お墓の管理を引き継げない家庭が増えています。

だからこそお墓という形に囚われず、新しい形の供養方法や埋葬のスタイルを選ぶ方が多くなっているのです。

まとめ

バルーン葬はご遺骨を宇宙の成層圏までバルーンによって運び、散骨する宇宙への旅立ちができる葬送です。

バルーンが飛散した際に自動的に散骨され、その後は地球上空をまわり続けるというロマンあふれる散骨スタイルです。ただし、むやみに個人でバルーンを上げることは環境問題や、周囲の迷惑など違法行為にあたる危険性があるため、十分に注意しましょう。

現在はバルーン葬の専門業者があり、宇宙にヘリウムを入れた巨大バルーンによって届けてもらえます。

お墓を建てるのではなく、自然葬を望まれる方の間で注目されており、ここ10年広がりを見せている新しい供養の形なのです。空や宇宙が好きな方、最後は空へと還りたいと望む方はバルーン葬を検討してみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

大和泰子
大和泰子
一般社団法人 包括あんしん協会代表理事
株式会社 WishLane 代表取締役

【資格】
終活アドバイザー
CFP®(ファイナンシャルプランナー)
デジタル遺品アドバイザー®
高齢者住まいアドバイザー

家族に恵まれなかった幼少時代の不安と孤独を突破し、今は3世代同居でにぎやかに生活中。
一生涯のライフプランをサポートする中、独りで誰にも看取られず亡くなる顧客を何人か見送った時、幼少の頃の孤独と重なり「孤独で苦しむ人を減らしたい」と思ったのがきっかけで、おひとり様サポートを行う「一般社団法人包括あんしん協会」を設立。
5000人の保険コンサルティングの実務経験から、保険の「資金準備」だけでは足りないと実感。「お金」「心・身体」「人」のトータルサポートを目指している。実際におひとり様が病気や介護になった時、また死亡時のサポート業務を行なっている。おひとり様の終活準備の必要性を啓もうする為セミナー講師としても活躍中。
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