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墓地と霊園はどう違う?それぞれのメリットデメリット・費用は?

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お墓を建てる場所には、主に墓地と霊園があることをご存知ですか?
墓地と霊園によって利用条件や費用が異なりますので、新しくお墓を持ちたい方や、改葬を希望されている方は、墓地と霊園の違いを知ったうえでご自身に合った場所を選ぶことをおすすめします。

墓地と霊園の制度の違いや、経営者、宗派などそれぞれの違いと、メリットデメリットをご紹介します。

そもそも墓地とは?

結論からご紹介すると、墓地と霊園に明確な違いはなく、どちらも墓地に該当します。

墓地は「墓地、埋葬等に関する法律第二条第五項」にて、「墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事の許可を受けたと区域のこと」と、明確な基準が設けられています。

つまり、本来は墓地の種類に霊園も含まれているのです。

第2条
5 この法律で「墓地」とは、墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事の許可をうけた区域をいう。

参考:厚生労働省 墓地、埋葬などに関する法律

しかし、現在ではお寺が管理するところは「寺院墓地」と呼ばれ、民間や公営の墓地を「霊園」と呼び分ける傾向があります。

今回もこの慣用的な呼び分けを元に、寺院墓地、霊園に分けてそれぞれの違いをご紹介します。

檀家制度の違い

寺院墓地…檀家制度がある
公営・民営霊園…檀家制度がない

墓地と霊園の大きな違いは檀家制度です。檀家になるとお寺の宗派に属し、お墓を管理してもらえます。

その代わりに、お寺の維持費や管理費に必要な寄付を行ったり、法要や法事は必ず菩提寺にお任せしたりといった条件があります。

檀家を条件にお墓を管理していただくため、もし途中で継承者がいなくなると檀家を続けられない可能性があります。檀家として管理費の支払いができなければ、無縁墓になり最終的に墓石が撤去される結果になりかねません。

そこで、近年では檀家制度を設けていないお寺や、檀家にならずとも利用できる永代供養墓や、樹木葬などを取り入れているお寺も増えてきました。

一方、公営や民営の霊園は檀家制度がなく、年間管理料の支払いのほかに寄付などはありません。

経営者の違い

寺院墓地…お寺
公営霊園…市区町村や自治体
民間霊園…自治体から認可を得た公益法人・宗教法人

寺院墓地は代々お寺が管理しているお墓です。お寺の境内にお墓があるため、お墓のすぐ近くにいつもご住職がいる環境で安心感があります。
法要や法事はお寺の本堂を利用することが多く、わからないことはご住職に相談に乗っていただくこともできます。

霊園は民間が運営している霊園や、市区町村などの公的機関が運営主体の公営墓地(霊園)のことです。民間霊園は自治体から許可された公益法人や宗教法人が運営しています。

公営霊園は市区町村が管理するため、管理者の倒産リスクがありません。しかし、そのエリアに住所や本籍があることや、すでにご遺骨がある状態でなければ申し込めないなど、条件があります。

随時申し込みは受け付けておらず、不定期の抽選で区画の使用者を募集するスタイルですので、お急ぎの方は注意しましょう。

宗派による違い

寺院墓地…お寺の宗派・宗旨の教徒限定(お墓の種類によっては不問あり)
民営・公営霊園…宗教自由・在来仏教

寺院墓地はお寺の宗旨、宗派の方のみ利用できるところがほとんどです。ただし、永代供養墓や納骨堂などは宗派や宗旨を一切問わず、どなたでも利用できるお寺が少なくありません。

民営や公営墓地は、基本的に特定の宗派や宗旨に限定していません。寺院墓地とくらべて宗派や宗教の制限が緩く、幅広い方が申し込めるところがほとんどです。

完全に宗教自由のところもあれば、古くから日本に伝わっている在来仏教のみ許可している墓地や霊園もあります。ご自身の宗教で申し込めるか調べておくと安心です。

お墓の形状や区画の広さの違い

寺院墓地…和型墓石
公営・民営霊園…和型墓石・洋型墓石・デザイン墓石など自由度が高い

お墓の形状は古くから続く寺院墓地の場合、定番の和型墓石がほとんどです。お寺の境内にお墓が並んでいるため、区画の広さも霊園とくらべて狭い傾向にあります。

ただし、お寺から常に見守られている安心感と、お寺特有の厳かで落ち着いた雰囲気の中お参りができます。

公営や民営の霊園は、和型墓石のみのところから、洋型墓石や自由なデザインのお墓を建てられる区画を用意しているところがあります。
ほかにもペット共葬のペットと一緒に眠れるお墓など、宗教に囚われないさまざまなプランがあります。

霊園は寺院墓地と比べて経営が始まってから年数が浅い分、広々とした区画を完備したところが多くあります。

寺院墓地のメリットとデメリット

  • お寺に見守ってもらえる安心感がある
  • お墓や法事のことをご住職にいつでも相談できる
  • 檀家制度によるルールや寄付の必要がある

寺院墓地は歴史あるお寺に見守ってもらえる安心感が魅力です。お墓や法事などの気になることや悩みを、いつでもご住職や僧侶の方々に相談やお任せできるところも寺院墓地のメリットと言えるでしょう。

ただし、檀家制度があるところは、代々継承できなければお墓を維持できない可能性があります。継承者に不安がある方や、檀家制度によってお子様たちに経済的な負担をかけたくない方は、檀家になる必要がない墓地を探してみてはいかがでしょうか。

公営・民間霊園のメリットとデメリット

  • お墓の種類が多種多様
  • 継承者不要のお墓や永代供養墓が多い
  • 公営墓地は空き区画があるとは限らない
  • 民営墓地は倒産リスクがある

公営や民営霊園は、宗教や宗派問わず利用できるところがほとんどです。継承者に不安がある方は、檀家制度がなく年間管理料の支払い不要の永代供養墓や樹木葬なども利用しやすいため、安心して申し込めます。

ただし、公営墓地は常に区画の募集をしていないところがほとんどで、民営墓地は倒産のリスクがあります。自由度が高い代わりに、お寺と比べると継続性にやや不安があるため、両者を比較したうえ納得できる方をお選びください。

おわりに

墓地や霊園は、寺院墓地のほかに民営や公営を霊園と呼び分けることがありますが、実際はどちらも墓地です。ただし、管理者や制度に違いがあるため、申し込みの際は制度や規約、宗教などを調べたうえ、納得の行くお墓を探してみましょう。

ご自身やご遺族への経済的な負担なども考慮して、新しくお墓を建てるか別の場所に改葬するのか、ご自身やご遺族の未来を考えたお墓を見つけたいですね。

投稿者プロフィール

大和泰子
大和泰子
一般社団法人 包括あんしん協会代表理事
株式会社 WishLane 代表取締役

【資格】
終活アドバイザー
CFP®(ファイナンシャルプランナー)
デジタル遺品アドバイザー®
高齢者住まいアドバイザー

家族に恵まれなかった幼少時代の不安と孤独を突破し、今は3世代同居でにぎやかに生活中。
一生涯のライフプランをサポートする中、独りで誰にも看取られず亡くなる顧客を何人か見送った時、幼少の頃の孤独と重なり「孤独で苦しむ人を減らしたい」と思ったのがきっかけで、おひとり様サポートを行う「一般社団法人包括あんしん協会」を設立。
5000人の保険コンサルティングの実務経験から、保険の「資金準備」だけでは足りないと実感。「お金」「心・身体」「人」のトータルサポートを目指している。実際におひとり様が病気や介護になった時、また死亡時のサポート業務を行なっている。おひとり様の終活準備の必要性を啓もうする為セミナー講師としても活躍中。
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